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自閉症スペクトラムとその子らしさ

2016/04/05

私たちは風邪をひくと、病院に行ったり、薬を飲んだりして風をやっつけて病気を治します。

つまり自分の風を分けて考えることができます。

でも、自閉症スペクトラムをもつ子は、その特性とそのこを分けて考えることはできません。

ところが私たちは時に、自閉症スペクトラムをまるで悪いことのように考えて攻撃してしまうことがあります。

自閉症スペクトラムの特性の変化をターゲットにし、時に攻撃すると、それはその子らしさを否定することになります。それは、こどもを傷つけ、不安にさせ、自尊心を下げてしまいます。

私たちはそこに気をつけて関わらなければいけません。

 

もちろん、特性から来る生活の困難さは改善させたいと思うし

そのために、環境を調整したり、発達を促す遊びを提供したり

私たちは支援や療育をします。

でも、常に心に留めておくことは、「自閉症スペクトラム」を含めてその子を丸ごと受け止めるということなのです。実はこれは、結構しんどいことです。言葉にするのは簡単ですが、なかなか難しい。

 

このときに常に心に留めておくことは、自閉症スペクトラムをもつ子どもが、そうでないたくさんの人と生きるのは大変な努力のいることだということ。

だから、周囲の私たちもこども達と同じように努力しなければならないと思います。

私はそう思って、支援を続けています。

 

私の身近にいる保育士さんたちも、まさにそれを実践しています。

こどもに寄り添ううため、理解するための努力、学びには頭が下がる思いです。

 

私もこの研究所を通じて、自閉症スペクトラムのこどもと共の生きている保育士さんたちの

お手伝いができればと思います。

そのこらしさを、否定せずに支援ができるように、努力をしていきたいと思います。